会社員歴16年からフリーランス秒読みになって思い知ったこと

お陰様で事業開始まで、残すところほぼ1ヵ月となりました。正直なところ焦っています。
将来への不安もありますが、焦りの根源は事業開始日までに必要だと思っていた(有休消化と勤務先の営業時間外で間に合わせられると踏んでいた)用意が、当初の約8倍に膨れ上がり、営業しながら足元を固めていくハメになりそうな状況です。
そんな訳で今回は思い知ったことや身にしみたことについて綴っていきます。

【画像:実際にこの時期を迎え、肌で感じなければ分からないことなのかも知れませんが、いざ自分に降りかかると絶叫ものです】

前もって考えていて良かったこと

失敗しがちなところだそうですが、ふと気付いたりヒントをもらったお陰で対策できたことについて書きます。
失敗しそうなところから回避できた過程にも触れますので、独立を視野に入れ始めたぐらいの方には参考になるかと思います。

雇われ目線からの卒業

今だからこそ言えることですが、雇用契約から委託契約に切り替えていただく際に気の進まない仕事や関わらない方が良いかも知れないと思う仕事がありました。
信頼しているライフプランナーに思いのたけを語ったところ「それで大丈夫なんですか?」と指摘されてハッとなり、気の進まない理由を考察しました。
突き詰めた結果、後ろ向きな気持ちの原因はやらされている感……ただ頼まれごとを淡々とこなそうとしていた僕の働く姿勢にありました。

そう気付くまでの間、自分の裁量でもっと工夫する余地があることや、社員からよその人になる僕を信じて仕事を任せてくれている代表の想いが分からなかったのです。
これでは、フリーランスどころか野良サラリーマン。思い返すと罰当たりなことです。
もし、そのまま独立していれば、きっと他のいくつかの案件に対しても憂鬱な思いを抱いていたことでしょう。

早めの意思表示

規約上では1カ月~3カ月前でも問題なさそうでしたが、自分の立ち位置が特殊(広報兼社内講師兼エンジニア)ところを考慮し、上司には半年前ぐらいに意思表示をしました。
回りくどい交渉と思われないように正直な気持ち(仕事自体は好きなところ、もっと自分の可能性を試したい、もっと多くの事業者の役に立ちたいなど)を伝えました。
その甲斐あってありがたいことに委託の仕事をいただきつつ、特に混乱もなく退職できそうです。

挨拶回り

具体的な退職予定が固まった段階で、かつてお世話になった職場とクライアントに会いに行き、今後の活動について報告しました。
僕自身が売り込みを良く思っていないのもありますが、あくまで節目の挨拶だと分かっていただけるよう営業的なことは「何かお困りなことがあれば」ぐらいしか言いませんでした。
ご縁自体が良かったのか、正直な気持ちが伝わったのかは分かりませんが、嬉しいことに一個人の身でありながら仕事の依頼をいただけました。
仮に生活に余裕がない状態での挨拶であれば、ご縁を活かせなかったのかもしれません。

分かっていたようで、実は分かっていなかったこと

情報の意味を知ることと理解は、全くの別物です。
圧倒的に臨場感がありません。
そう気付いた時には、結構エライことになっていました。

助成金と補助金と融資

補助金・助成金の支給(厳密には投資に対して補助をしてもらう)には自己資金か融資が必要ですが、利用できる制度を利用するかしないかでスタートダッシュが圧倒的に違います。
また、採択をされるための書類作りには並々ならぬ労力を要しますので、周到な計画と準備が不可欠です。
この分野に明るい人の協力があると尚良いです。

恥ずかしながら、今月の下旬に入るまで「元手をかけないことと融資を受けないことは違う」と理解できていませんでした。

開業と補助制度のタイミングは前もって日本商工会議所中小企業庁などの公式サイトを確認しましょう。

事業計画

価格設定や売上目標、市場調査を先送りにしていると論理的で説得力のある事業計画書を作るのが困難になります。
補助金の採択どころか期日内の提出すら危ぶまれます。
まさに今の僕がそんな状態です。

人に伝える力

「何屋ですか?」と聞かれた時に独自性のあるビジネスを説明できるでしょうか?
これができずに凡庸な回答をしてしまうと、有象無象に埋没してしまい思わぬところでビジネスチャンスを失うことになります。
まさに今の僕がそんな状態で、熱意しか伝えられていない状況です。

これから独立を考えている人達へ伝えたいこと

めくるべく自己責任の世界はとても魅力的ですが、サラリーマン的発想から脱却できなければ、その喜びにすら気付けないかもしれません。
あらかじめ周りのフリーランサーの苦労話には謙虚に耳を傾け、何度聞いたことがある話でもうんうん頷きましょう。
わずかでも参考になれば幸いです。

今までお世話になった勤め先へ

「自分が働かせてもらったすべての勤め先に対して感謝しかありません」と言えば嘘になります。
むしろ「倒産した方が世の中のため」と思っていたところは本当に倒産しました。
それはさておき、人様の給料が払える組織を築いてこられたことに心より敬意を払います。

ショックのあまり数時間号泣したり、軽い記憶喪失になったり、同僚が失踪したり、胃カメラを飲んだり、過労で病院送りになったり、怒りのあまり貧血になったり、ここでは書けない出来事など、本当に…本当に色んなことがありました。
そのひとつひとつが、緻密なパズルのように今自分が歩いている道を、いや自分自身を形作っているかと思うと、混沌としたフラッシュバックにたまらず目頭が熱くなります。

アイデンティティとポリシーに凝り固まった部下であり、行き過ぎたモラルから殺気を醸し出す上司であり、やたら口の悪い同僚でもあった僕という人間は、さぞ扱いづらい人材だったかと思います。
そんな自分に対して「一緒に仕事できて良かった」と声をかけていただいた喜びは一生忘れません。

今まで自分がここに居る意味を会社に問ってきましたが、これからは自分を取り巻く社会で、一段と広くなった世界で問いかけていきます。
そして、新しい希望と苦難の入り混じったステージで、荒波にもまれることでしょう。
どこかで見かけるようなことがありましたら、どうか温かい目で見守ってやって下さい。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする